紛争解決

企業の訴訟や紛争は多岐に渡るものの、主なものとして、会社関係訴訟、倒産手続関連訴訟、ゴルフ場関連紛争、不動産取引に関する訴訟、フランチャイズ契約に関する訴訟、リース取引に関する訴訟、名誉毀損事件、知的財産権紛争等につき幅広い経験と実績を有しております。

また、訴訟前の交渉、仲裁機関等の裁判外紛争解決(ADR)における手続への関与も数多く行っています。

さらに、民事保全手続(仮差押・仮処分)や不動産の明渡し等の強制執行手続についても豊富な実績を有しております。

当事務所が関与した事件は以下のとおりです。

 

  • 元従業員が、退職した会社から、就業規則違反を理由とする損害賠償請求を受け、棄却した事案

大手IT企業から自主退職した元従業員に対し、当該従業員による雇用期間中の就業規則に違反行為を理由として損害賠償請求を請求された訴訟において、元従業員の代理人として訴訟遂行しました。損害発生と就業規則違反行為との因果関係を中心に争った結果、会社側の請求を全面的に棄却する判決を獲得しました。

株主総会の決議により解任された取締役が、解任に正当な理由がないとして会社に損害賠償を求め訴訟を提起した事案でした。
裁判所は、解任理由についての会社側の主張を容れず、和解を勧試し、その結果、取締役の在任期間中得られたはずの報酬相当額のほぼ満額を会社が和解金として支払う内容の和解が成立しました。

  • 取締役3名が解任された事案

相談者である取締役3名が解任され、新たに取締役に就任したと主張する者が、登記手続を行っている事案でした。
新たな取締役が取締役の地位にないことの仮処分の申立てを行うともに、裁判所で受理された仮処分の申立書を、法務局に提出して、登記手続を留保してもらいました。
裁判所において、相談者が取締役であることの確認する和解が成立し終了しました。
事案の概要は、【実録】違法に取締役を解任された場合の対処法(乗っ取り事案)で紹介をしています。

  • 多数株主により経営陣が排除されそうになった事案

株式の過半数を有する株主から取締役を解任されそうであるとして、相談を受けました。
取締役会設置会社であるため、株主割当による増資を実行して、株式数の希薄化を狙うとともに、子会社の事業価値を算定のうえ、取締役決議で子会社を売却する対抗措置を行いました。
その結果、依頼者が、過半数を有する株主から株式を買い取る旨の和解が成立して、現在も従前どおり、経営陣が会社経営を続けています。

  • 仮差押により債権を全額回収した事案

投資ファンドは、医療法人を営む経営者に対し、数億円を貸しましたが、弁済期限になっても支払いがなされる見込みがない状況でした。
そこで、弁済期限経過後、直ぐに、経営者及び連帯保証人である医療法人の預金口座に仮差押えを行いました。
仮差押後、債務者側の代理人と交渉を行い、期限までに、債務者が医療法人の持分を売却の上、遅延損害金を含めた債務を弁済すること、債務の弁済をできない場合には、債権者に対し医療法人の持分を引き渡す旨の和解が成立しました。
和解に基づき、貸付金及び遅延損害金の満額を回収しました。

仮差押による回収方法については、仮差押と差押の違いー仮差押で早期に債権回収をする方法とはで解説をしています。

  • 法人格否認の法理により訴訟提起された事案

依頼者は事業再生のために、資金繰りに窮する会社から、事業を譲り受けた会社でした。
事業の連続性を維持するために、旧会社と類似の商号を用いるともに、役員が共通していたため、外観上、法人が変わったことが不明であり事業譲渡は債務を免れるためのものであるとして、金融機関から、法人格否認の法理に基づき訴訟提起をされている事案でした。
訴訟では、事業譲渡には詐害性がないこと、類似商号及び役員の共通性は、事業の連続性のために必要であり、事業再生においてよく用いられている手法であることなどを主張しました。
裁判所の和解斡旋により、金融機関に対し、解決金(請求を受けている金額の数%)を支払う内容の和解が成立し終了しました。

  • 不動産仲介報酬についての紛争事案

相談者は宅建業者であり、媒介契約の締結が不明瞭な段階(両者間に紛争が生じたため媒介契約書の取り交わしには至らなかった)において、不動産の購入希望者に物件の紹介を行い、その後当該物件についての売買が成立したことから、報酬の支払いを求め訴訟を提起した事案でした。
裁判所は、媒介契約が成立していない場合であっても、商法512条に基づく報酬請求権が認められるとの当方主張を容れ、最終的には、媒介契約が存した場合に一般に仲介手数料として認められる額の支払いを受ける内容の和解が成立しました。

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